日テレ女性アナウンサーも創業者一族 イー・ガーディアン買い人気沸騰 大塚HD、メディカルネット登場に追い風か

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IPO(新規上場)が1日、1カ月半ぶりに再開。イー・ガーディアン(6050・東マ)はカイ気配、1stホールディングス(3644・JQ)はウリ気配でのスタートと、下馬評通りの滑り出しとなった。

IPOに二極化現象も強まる

イー・ガーディアンは公募価格(1300円)に対し、3000円で初値を形成。初値倍率2・3倍と華々しくデビューした。初値倍率2倍以上は、3月上場のアニコム(8715・東マ)、6月上場のパピレス(3641・JQ)に続き、今年3社目となる。

同社の主力事業は、インターネットメディアに投稿されるコメントを監視し、掲載基準に合致しないコメントを削除する投稿監視サービス。ガイアックス(3775・名セ)とともに業界大手の座を射止めている。

掲示板の「荒らし行為」「炎上」が頻発する中、業績拡大中。業態妙味、軽量感、割安感と人気化要素をすべて備えており、当面、活発な取引が読まれる。

上位株主にドリームインキュベータ(4310)、サイバーエージ(4751・東マ)系列のシーエー・モバイルなど、ベンチャーキャピタル(VC)が顔を出していることも、IPOマーケット関係者の間で話題。IPOという出口が詰まった結果、VCによるベンチャー投資も滞る――などベンチャー企業を取り巻く資金調達環境は悪循環に陥っているだけに、イー・ガーディアンのIPOを突破口にベンチャー投資復活も期待される。余談ながら、日本テレビの人気女性アナウンサー、夏目三久さんも創業者一族で、同社株式2万4000株(上場前保有比率1・71%)を保有している。

一方、1stホールディングスは、公募価格(630円)を9・5%下回る570円で初値を形成、一時545円まで下げる場面もあった。流通株数1000万株に対し、上場当日の出来高は約420万株。上場に際して「公募増資ゼロ・売り出し多数」とIPOマーケットで好感されにくいパターンの上、流通株数も多く、需給緩慢との見方から売りが先行した。

例年、年末相場に例年彩りを添えてきた12月のIPO銘柄は、1日上場の2社を含めて6銘柄。この先は10日にポーラ(4927)、15日には真打ち、大塚HD(4578)が登場する。これらはいずれも大型案件で順当発進が想定される。

IPOスケジュールをにらめば、年内IPO最終案件となる日本メディカルネットコミュニケーションズ(JMNC、3645・東マ)は、イー・ガーディアン並みの人気を集めること必至。

年内最終案件は、「掉尾の一振」と評される年末相場特有の動きが強まる時期に上場してくることもあり、2008年のペパボ(3633・JQ)が2・1倍、07年のトレジャー・ファクトリー(3093・東マ)は2・9倍、05年のソディックバイテック(6160・HC)3・4倍、04年のミホウジャパン(2880・HC)2・5倍と、初値倍率2倍超えも珍しくない。JMNCは業態妙味も強い

新年に目を移せば、「11年IPOは、30―40銘柄になるのではないか件」(大手証券)。ちなみに来年1―3月のIPOが取りざたされるのは、液晶用ガラス基板のパイオニア、アヴァンストレート(本社三重県四日市市)。カーライル・グループ、HOYA(7741)が主要株主。主幹事は大和証券が務めるもよう。(日本証券新聞
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