【IPOの動きが集中】

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 今週は6月のIPOの動きが集中する週となった。7日からディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)など3銘柄が一斉にブックビルディングに入ったほか、震災後第1号となるクロタニコーポレーションが9日に上場した。同日に日本ドライケミカルの仮条件が決まり、SEMITECは10日からブックビルディングに入った。上場日が今月下旬に集中しているため、事前の日程も慌ただしい。


 クロタニはブックビルディングで好調が観測され、一部では期待もあったようだが、結果は公開価格割れでのスタート。商いの少なくなる2日目はさらに下落し低迷が続いた。再開したばかりのマーケットにとっては手厳しい結果となった。かつては中断期間後のIPOは短期資金が流入しやすく、初値が押し上げられたものだが、今になっては昔話に過ぎない。 とはいえ、クロタニは吸収資金が28億円と荷もたれ感のある水準であり、そうした銘柄が一時は公開価格を上回る動きを見せたことは、それなりに朗報といえるだろう。今月上場する残りの5銘柄は全てクロタニの規模を下回る。


 一方、10日は新しい市場で動きがあった。創薬ベンチャーメビオファームがTOKYO AIM(エイム)証券取引所への上場を申請した。2009年6月の市場開設以来初の案件となる。主幹事にあたる指定プロバイダーはシンガポール系のフィリップ証券である。フィリップ証券は事前に、アドバイザーに登録がなかったため、かなり意外感があったが、バイオや製薬関連への評価は海外投資家が主導することが多いことからすると、順当な組み合わせともいえそうだ。



 もとより国内証券はエイムに対し消極的。エイムはIPOバブル時に計画されたのが、低迷時代に入ってからもそのまま計画が実行されたもので、存在意義さえ問う声が多かった。これで関係者にとっては面目躍如といったところだろうか。上場日は7月15日になる予定だが、参加者を限定した市場がどのように育つのか注目は高い。(6/10トレーダーズウェブ)







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