公募価格・初値奪回が相次ぐ IPO市場は手掛かり材料満載  4月以降に液晶ガラス最大手など登場か

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日本株全般、水準訂正が続いている。こうした動きはIPO(新規上場)マーケットにも波及。「出遅れ・割安株の一大セクター」2010年IPO銘柄にも昨年12月から見直し資金が入り始め、上場当時に付けた高値を上抜く銘柄も増えつつある。「公募価格・初値奪回銘柄の増加は、IPOを控える上場予備軍の心理に確実に好影響をもたらしている。2011年IPO銘柄数は、昨年末段階では2010年実績(22社)+α程度とみていたが、30社前後はいきそうだ」(市場関係者)との声も聞かれ、明るい話もちらほら。IPOマーケットにも希望の曙光が見え始めたようだ。

昨年IPO銘柄の3割が高値クリア

アプリ関連のボルテージ(3639・JQ)など6銘柄、昨年IPOの3割近くが今年に入り高値を更新してきた。

このほか結婚式場運営のエスクリ(2196・東マ)が昨年3月高値を射程圏にとらえ、船舶・船舶用コンテナを対象にオペレーティングリースのアレンジメント業務を手掛けるFPG(7148・JQ)も昨年9月高値奪回を指向する展開。医薬品の原薬製造販売、製剤の製造受託が主軸で後発医薬品向けに強みを持つダイト(4577・2部)もジリ高基調にある。

ラクオリア創薬 3月上場も

11年IPO承認銘柄はここまで7社。さらにバイオベンチャーラクオリア創薬(愛知県知多郡)も3月上場が有力視される。昨年は3月IPO銘柄は6社であり、ひとまず前年実績をクリアすることになる。ちなみに今年の"IPOパイプライン"に乗るバイオベンチャーは5社のもよう。

11年IPO第1号で、現在ブックビルディングに入っている駅探(3646・東マ)、は市場からの資金吸収額が最大6億5000万円と小粒で、需給主導で好発進が期待される。

続いて2月第4週は、カルビー(2229)をはじめとした4銘柄がブックビルディングに入る。カルビーは市場からの資金吸収額が最大110億円にすぎず、PER11倍台で割高感もない。資本業務提携先である米ペプシコの持株比率を維持するため、ペプシコの100%子会社に対し、55万4150株の株式売り付けを要請していることも注目材料となりそう。順調な船出が予想され、ブックビルディングには「積極姿勢」で良さそうだ。

1都3県で戸建て分譲、マンション分譲を手掛けるアイディホーム(3274・JQ)も市場からの資金吸収額が最大26億円と軽量感十分。PER3・9倍、配当利回り3・5%と指標面での魅力もあり、「やや積極姿勢」。一方、島根銀行(7150・2部)は業態妙味に欠け、穏当発進が予想されているが、セカンダリーで3月期末に向けて9%の高配当利回り(今期年間配当50円)が意識される展開もありそう。

4月以降のIPO有力候補――アヴァンストレート、ネクソン

さて、4月―6月はどうか。市場関係者からは「『4月』および期越え案件の最終リミットとなる『6月』にぽつぽつと出てきそうだ」との見方が聞かれる(5月はGWや3月期決算発表シーズンのため、例年、IPOはほとんどない)。

4―6月のIPO有力候補に挙がっているのは、液晶ガラス基板のパイオニア、アヴァンストレート(三重県四日市市)。近年、ハイテク企業のIPOがめっきり減っただけに注目を集める公算が大きく、同社上位株主のHOYA(7741)にも目を配ってみたい。

このほか上場予定月は不明ながら、無料ゲーム・オンラインゲームのネクソンが今年のIPO有力候補として急浮上。もともと韓国の企業で同国において抜群の知名度を誇るという。「時価総額3000億―4000億円あってもおかしくないといわれ、東証1部直接上場の公算もある」(市場関係者)との見方も聞かれ、11年目玉IPO銘柄の1つになると目されている。(日本証券新聞

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